僕 の 想 う こ と その6
〜もう少し、僕に語らせて欲しい……〜

Produdced and Written by 阿賀佐栗須亭

徒然なるままに、思いついたことを書いてみましたというコーナーのパート6です。


26. 坂崎さんが選んだアリスの曲
27. 「ハンド・イン・ハンド」で健康を取り戻そう!
28. おタクの対象にならない(?)チンペイさん
29. 「ダンシング谷村」って何者?
30. 美空ひばりさんのトリビュートアルバム


その26)坂崎さんが選んだアリスの曲

 1999年11月3日に発売された、『坂崎幸之助のJ-POPスクール』(東芝EMI、TOCT-24261-2)において、アリスの曲が2曲フィーチャーされました。このCDはアルフィーの坂崎さんが選曲したもので、サブタイトルに「NACK 5 "K's Transmission"」となっており、おそらくラジオか何かで放送したものをまとめたのではないかと思われます。選曲内容は、アリスの曲が<愛の光>と<黒い瞳の少女>です。なかなか渋い路線をついてきますね、坂崎さん(笑)。他の曲は、以下の通りです。興味のある方は、購入された方がいいようですね。もっとも、マニアにとっては当然のことかも知れませんが(謎)。他の曲を見てみると、<別れのサンバ>や<風>など、定番曲に混じって<河>や<シュー>、<四つ葉のクローバー>など、マニアックな選曲が光ります。加川良さんとくれば普通は<教訓1>ですが、説教じみていて嫌だったのでしょうか(笑)、<伝道>になっています。もっとも、こちらも説教臭い(笑)。個人的には、<ホームシック・ブルース>を入れて欲しかったのですが(爆死)。

(Disc 2の曲名のみです)
01. 忘れていた朝/赤い鳥
02. 河/赤い鳥
03. 白い冬/ふきのとう
04. 四つ葉のクローバー/かまやつひろし
05. 黒いカバン/泉谷しげる
06. 義務/泉谷しげる
07. カレーライス/遠藤賢司
08. ケンとメリー/BUZZ
09. 愛の光/アリス
10.
黒い瞳の少女/アリス
11. 風/はしだのりひことシューベルツ
12. シュー/RCサクセション
13. ベイビーもう泣かないで/RCサクセション
14. 腰まで泥まみれ/中川五郎
15. 伝道/加川 良
16. 別れのサンバ/長谷川きよし

その27)「ハンド・イン・ハンド」で健康を取り戻そう!
 私の知り合いのKさんから、「山本正之という人が“ハンド・イン・ハンド”を歌詞で使っているよ」という話を聞きました。早速、CDを借りにレンタル屋さんへ……しかし、マイナーな歌手なのか、置いてありませんでした。何軒かまわって、ようやく借りることに成功しました。後から聞いた話ですが、この方は「燃えよドラゴンズ」や間寛平の「開け!チューリップ」を作っており、またテレビアニメ「ヤッターマン」や「タイムボカン」などの主題歌を作って歌っているとのこと。
 問題の曲のタイトルは、「銀河熱風オンセンガー」、いかにもあやしい名前ですね(笑)。ライナーノーツには、温泉の幟を持った巨大ロボットのイラスト。あやしさはますます増すばかり。おそるおそるプレーヤーにかけてみると、イントロから「ポコポッコン ポッコン ポッコン……」温泉のわき出る様子でしょうか、そして「あ〜、いい湯だな〜」まさしく、「どこに“ハンド・イン・ハンド”がでてくるのだろう」という感じでした。
 問題の歌詞ですが、途中でしゃべりが入ります。聞き取ってみるとこんなことを言っていました。

「私、銀河熱風オンセンガーの敵はただ一つ。温泉治療の名を借りて、歌舞伎町辺りのホステスを草津や湯河原へ誘い出し、湯には入らずゴルフとHに明け暮れる、太りすぎの脂じじいだ! さあみんな、ともに闘おう、さあみんな、“ハンド・イン・ハンド”で健康を取り戻そう、あ〜、今日も私のパートナー、ユワイターのゆうちゃんが呼んでいる、ワオ〜!」

 しばらくは絶句で何も言うことができませんでした(笑)が、よくよく見てみるとこんなところにまでチンペイさんの影響があったんですね。私たちの全く知らないところで、これほどまでに浸透していたとはまさしく驚くに値します。
 マニアックな人には、この山本正之さんのアルバム「山本正之'88」(ワーナー・パイオニア、32XL-258/1988年)は絶対にオススメします(笑)。

その28)おタクの対象にならない(?)チンペイさん

 作家の中島梓は『コミュニケーション不全症候群』(筑摩書房)の中で、おタクを「彼等に取って重要なのはとりつくことであり、とりつかせてくれるものである」とした上で、次のように述べています。

……たとえばそういうおタクたちの「対象」になりやすいのは、アルフィーとオフコースであり、谷村新司やさだまさしやユーミンこと松任谷由実はダメである。ユーミンについては、まあ女性であるからという見方もできるのだが、アルフィーとオフコースと、さだまさしの違いということになると、これはなかなか通と自認する人でもわからないだろうし、それが分かるならばその人はおタクであるからわからない人間の感覚はわからないということになってしまうだろう。いうならば、元祖おタク及びその周辺民族というべきいろいろな種族のおタクたちは、フィクション作品にせよ実在の人間、タレントなどにせよ、またコンピュータ、ゲームにせよ、「第2次的虚構を容認ないし黙認する」要因のあるものだけを契機として選んでいるのであって、それはやはり根元的に、かれらの欠落を埋めてくれるまぼろしの場所を探していたわけであった。

 やはりチンペイさんは、「第2次的虚構を容認ないし黙認する」にはあまりにスケールが大きすぎる人物、ということなのでしょうか。そう考えると、モノマネでチンペイさんがあんな風に些末な部分だけを取り上げられてしまう、というのも大いにうなずけるところですね。偉大すぎる故に、些末な部分の揚げ足しか取ることができない……。それにしても、おタクの対象とならない、ということは私とこれを御覧になっている皆さんはおタクではないということになるんでしょうね(^^;。


その29)「ダンシング谷村」って何物?
 1998年頃だったでしょうか、日本テレビのとある深夜番組を見ていると、何か得体の知れない、チンペイさんのようだけどちょっと違うぞ、という人が出ていました。そのひとはどうやらセミプロらしく、チンペイさんのモノマネをやっていました。その名も「ダンシング谷村」。鼻をテープで上向きにとめて、さらに女の子のアシスタントも何人か同じ格好をさせられていました。アシスタントはやはりテレがあるのか、どうもうまくいかず、タクシーを止めることもままなりません。しかし、ダンシング谷村は違いました。踊りながらタクシーを止めて、しかもぎりぎりまで踊って粘ってから車に乗り込む、このサービス精神! 彼は他にもテリー伊藤のものまねをしていましたが、やはりダンシング谷村を超えることはできませんでした。
 しかし、逆説的ではありますが、このようなモノマネを見るとつくづくチンペイさんの偉大さを感じでしまうのです。え、ただ笑いものにしているだけじゃないかって? そんなことはありません、チンペイさんが偉大すぎるのでこのようなことでしか笑いを取ることができないのです!
 つまり、ダンシング谷村さんのようなモノマネは、チンペイさんの「偉大さの裏返し」なのです。このように考えると、こういったモノマネに目くじらを立てる必要がなくなってくるから不思議なものです。

その30)美空ひばりさんのトリビュートアルバム
 昭和を代表する歌手、美空ひばりさんのトリビュートアルバムに、チンペイさんが<悲しい酒>で挑みました。シャンソン風味の味付けがされたこの曲は、以前からライブでも披露、CD<History>にも収録されています。今回、cobaというアコーディオン奏者の伴奏で歌っています。
 cobaといえば、イタリアのアコーディオンの世界大会で優勝したり、ビョークのバック・ミュージシャンとしても活躍、電子音楽との融合を試みた入りとユニークな活動で知られています。2000年7月19日付けの読売新聞夕刊では、大見出しに「『ひばり』の名曲 谷村新司ら挑戦」とやはりチンペイさんが大々的に紹介されていました。2000年8月2日の読売新聞夕刊でも、チンペイさんの<悲しい酒>が一番上に紹介されていました。さすがです。
 美空ひばりさんのトリビュートアルバムが出たところで、こんな提案をしてみたいと思います。そろそろ、アリスやチンペイさんのトリビュート・アルバムが出てもよいと思うんですが。レコード会社の皆さん、いかがでしょうか。(2000.8.6)

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