僕 の 想 う こ と その3
〜もう少し、僕に語らせて欲しい……〜
 
Produced & Written by 阿賀佐栗須亭

タイトルのまんまです。徒然なるままに、思いついたことを書いてみました。また、投稿文も掲載してます。


11. 武田鉄矢がチンペイさんに頭があがらない理由
12. 香水「櫻守」〜ファンクラブ・グッズの謎
13. 名曲は「たべもの」だった?
14. 大人のロック二題〜1.「節操なし」と言うことなかれ
15. 大人のロック二題〜2.正月早々「朝まで生チン」


その11)武田鉄矢がチンペイさんに頭があがらない理由

 どうやら武田鉄矢は、チンペイさんに頭が上がらないらしい。何でかな、と思っていたら武田鉄矢本人がこんなことを書いていました。その本の名前は、「母に捧げるバラード」(新潮社刊)です。みなさん、是非読んで感動しましょう。絶対オススメです。ここにそのサワリをご紹介します。

 昭和五十二年、春。私の周りに吹きつける風の方向がガラリと変わった。ゆるやかな順風になった。
 私は事務所を変えた。今まで苦労をともにしたスタッフ、友人達とここで別れた。新しい事務所はヤングジャパン。谷村新司さん率いるアリスが大黒柱となって、音楽界に渦を巻き起こしている新興勢力だった。社長は細川さん、遣り手だ。この移籍に力を貸してくれたのは、谷村さん本人だった。お互いの女房同士が知り合いで、谷村さんとは顔見知りになったが、『今はもう誰も』、『冬の稲妻』の連続ヒットで昇り始めた谷村さんは、私にとってなんともまぶしい存在だった。
 私はとうとうある日、見栄も外聞もなく、谷村さんに自分の苦しい生活をみんな話した。「頼むから海援隊三人の面倒を見てくれないか」と頭を下げた。谷村さんはすんなりとうなずいてくれた。いや……そのう……今は、谷村さんのゆっくり広がっていく額なんぞ、からかっているが、実は私、この人には頭が上がらないんです。
 谷村さんの優しいところは、社長の細川さんに私が会いに行く時、付き添ってくれたこと。雇ってくれとすがる私の立場に条件などあろうはずがない。しかし、谷村さんは、もし言いたいことが言えないで、後で気持ちがくすぶるようなことが起きないようにと、立ち合ってくれたのだ。(pp.331-332)
 
 まさに、チンペイさんの人柄の良さがにじみでているお話ではありませんか? 結局、チンペイさんのおかげで武田鉄矢は再び収入を得ることができるようになり、<贈る言葉>などのヒットが生まれるのですが、契約へ至るまでのエピソードがまたいいんです。なになに、もっと先が読みたいって? それは、本を買ってからのお・た・の・し・み!


その12)香水「櫻守」〜ファンクラブ・グッズの謎 苦楽脂苦さんから投稿文をいただきました!

 ファンクラブ・グッズにはファン垂涎のグッズがいろいろと取りそろえてあるのですが、よく分からないのが「油とり紙」とか「紙袋」(笑)。「ジグ」入っている人だったらすぐ分かりますよね。香水も<群青>、<櫻守>などがあります。名前のセンスが違いますよね。中でも帽子は、チンペイさんのシルエットが入っているのでなかなかイイ感じですが、問題は傘。結構な値段がするんですね、でもなんで<クラシック>で使ったような穴あき傘じゃなかったんだろう?(爆)

―穴があいている傘じゃ、本来の傘の役割を果たさないじゃないですか(笑)。でもあの穴あき傘、個人的には非常に欲しいと思ってるんですけどねぇ。


その13)名曲は「たべもの」だった? ツブレパンダさんからの投稿文です!

 大発見、アリスのヒット曲やチンペイさんが作った名曲で「タイトルが長い曲」は略すと「食べ物」になるんだ! 例えば、


タイトル

略称

意味
冬の稲妻 ふゆいな 冬に食べる稲荷寿司のこと。
今はもうだれも いまだれ ゴマだれの一種。
君のそばにいる きみそば 月見そば。コンサートでも「きみそば」と言ってしっかり笑いを取っていた。
夏の二週間 なつに 夏に食べる煮込みもの。
狂った果実 くるかじ くるみ+果汁入りの飲みもの。
ジョニーの子守唄 ジョーコー ジョー○アの缶コーヒー。
心の駅 ココエキ ココアとナタデココのエキスだけを取り出した健康食品。ココリコも愛用しています(ウソ)。
走っておいで恋人よ ハシコイ 鯉のアラ煮で、はしっこの一番おいしい部分。
荒ぶる魂 あらたま あらびきの卵(謎)
砂の十字架 すなじゅう 砂ぎもをドンブリにのせた丼物。
さらばやさしき日々 皿ヤサ 皿うどんに野菜がいっぱいのせてあるもの。←あ、これはチンペイさんの曲じゃないわ。撤回(爆)


 誰か、他に気がついたものがあったら教えて! でも、一番すごいのは<青年の樹>だったりして(爆死)。←意味が違うでしょ。
 
―くだらなさも、ここまで徹底しているとすがすがしい。まるで林家○久蔵さんのようですね(笑)。


その14)大人のロック二題〜1.「節操なし」と言うことなかれ
 1998年にNHK紅白歌合戦に出演されていたときのことです。この年は、〈チャンピオン〉を歌い、会場の若者からの熱い拍手も浴びていました。そのとき、チンペイさんが抱負として語っていたのが「大人のロック」でした。そしてこれが、またもやファンの間で論争の火種となってしまいました。
 「若者に媚びている」、「節操がない」という批判がある一方、「広いファン層にまでアピールした」「アリスを知らない世代にも絶賛された」という賞賛まで、実に様々な意見が飛び交いました。
 いまにして思えば、チンペイさんは様々な音楽を吸収しています。シャンソン風の〈帰らざる日々〉〈青年の樹〉、アジア的な音階を使った〈昴〉、オーケストラを導入したヨーロッパ三部作、冬の日本海の荒波を彷彿とさせる〈群青〉、ラテン系の〈君のそばにいる〉、〈ロッキーのテーマ〉を彷彿とさせる〈Lion Heart〉、ロシア民謡をイメージした(?)〈22歳〉(詳しくは「元ネタさん、いらっしゃ〜い」を参照して下さい)、数え上げたらキリがありません。実は、「節操がない」というのは「様々な音楽を貪欲に取り入れている」、と言うことの裏返しなのです。そうです、日本、ヨーロッパ、アジア、アメリカ大陸を股にかけるチンペイさんこそは、七つの「海を渡る蝶」なのです!

その15)大人のロック二題〜2.正月早々「朝まで生チン」

 これは、「元ネタさん、いらっしゃ〜い!」のコーナーを担当されている更井雄三さんと、「谷村新司持ちネタ集」を担当されている麗光さんとのメールのやりとり(1999年1月)です。普通は、こんなにプライベートなものを公にするのは気が引けるのですが、この間のオフ会でこの話を聞くにおよんであまりに面白く、また両者も快諾してくれたためについに掲載の運びと相成りました。正月早々、チンペイさんのネタでいかに熱く盛り上がっているかがわかりますよね。まるで「朝まで生テレビ」ならぬ「朝まで生チンペイ」、略して「朝まで生チン」(笑)状態ですね。私も見習いたいものです。とにかく更井雄三さん、麗光さん、ありがとう!

(更井雄三さん→麗光さん)*********************************************************
紅白での「竹とんぼ」では、間奏で「サンキュー」、最後で「ありがとう」の2連発。新司の「チャンピオン」はうちの家族にはかなり評判が悪く、DJホンダの帽子をかぶっていたことからしても若者に受けよう、という意図が見え見え。まだテンカウントがなかっただけでもよかったと思いましょう。今回は定着した演歌路線の堀内孝雄と、未だにアリスにしがみついている新司、という立場の逆転現象が 起こっていたようにも思います。

というわけで今年もよろしくお願いします。m(_ _)m

(麗光さん→更井雄三さん)*********************************************************
>紅白での「竹とんぼ」では、間奏で「サンキュー」、最後で「ありがとう」の2連発。

さすがでした。あのしんみりとした竹とんぼを台無しにしてしまう「ありがとう」。とはいえ、あれがないと点睛を欠いた画竜、サビ抜きの寿司、クリープのないコーヒー、難しいところです。

>新司の「チャンピオン」はうちの家族にはかなり評判が悪く、DJホンダの帽子をかぶっていたことからしても若者に受けよう、という意図が見え見え。まだテンカウントがなかっただけでもよかったと思いましょう。

何言ってるんだ。私はあれに新司の音楽家としての心意気を見ましたよ。新司は、昔、「紅白ではみんなの聴きたい曲を歌うことにしている」旨の発言をしています。今回の曲目は有言実行を地でいった感があり、紅白において新司がいかにエンタテイメントに徹してるかを再確認することができた点で実にすばらしいモノだったと思っています。新司は、本当は「心の駅」を歌いたかったに違いない。しかし、NHKがチャンピオンを歌ってくれと頼んできたから、じゃ、そうするか、というのが真相ではないでしょうか。

また、新司は、「よく、昔の歌は歌わないという人がいるけど、僕そんなの信じられない。僕は今まで恥ずかしくないことをやってきたと思っているから、昔の歌も今の歌も全く同じように歌える」という発言もしています。さすがだ。懐が深い。チャンピオンは21世紀に残せる歌だから、歌って当たり前なのだ。

さらに、帽子について言えば、新司は昔から帽子好きだから、DJホンダの帽子をかぶっていても何ら不思議はない。ファンクラブではオリジナルの帽子を売っている位なのだ。それに、チャンピオンに帽子は付き物。シングルジャケットを見なさい。帽子をかぶって左を向いている新司がしっかりと写っているでしょう。昔のイメージを守りつつも新しいモノを取り入れていく、やはり他の歌手とはひと味違う。

>今回は定着した演歌路線の堀内孝雄と、未だにアリスにしがみついている新司、という立場の逆転現象が起こっていたようにも思います。

とんでもない。去年の紅白では堀内孝雄は「遠くで汽笛を聞きながら」を歌い、新司は「愛に帰りたい」(知っているでしょうが、NECのCMソング)を歌っていたのです。長い目で見れば、逆転でも何でもない。名曲が語り継がれていっている、ただそれだけのことなのだ。

フーッ。つい暑くなってしまったぜ。今年もよろしくお願いします。


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