僕 の 想 う こ と その3
〜もう少し、僕に語らせて欲しい……〜

Produdced and Written by 阿賀佐栗須亭

徒然なるままに、思いついたことを書いてみましたというコーナーのパート3です。


21. <ティータイム>(ナレーション)解題
22. ステーヴ・マックイーンとアラン・ドロン好きな二人(工事中)
23. 三都物語秘話
24. アルバム曲は前半がいい?
25. さらばすばるよ
26. 坂崎さんが選んだアリスの曲
27. 「ハンド・イン・ハンド」で健康を取り戻そう!
28. おタクの対象にならない(?)チンペイさん
29. 「ダンシング谷村」って何者?
30. 美空ひばりさんのトリビュートアルバムNew!<


その21)<ティータイム>(ナレーション)解題 

 『アリス氈xに収録されている<ティータイム>(ナレーション)は、曲ではなくてトークです。そしてこのトークはBGMにかき消されそうで、とても聴きづらいものです。マニアならば、一度は全部ちゃんとした形で聴いてみたいと思うでしょう。そう、「サザエさん」が好きな方だったら、一度は磯野家の部屋の間取りを知りたくなってマッピングしてしまうのと一緒です(?)。そこで私は、聴き取りをしてそのトークを再現することにしました。どうしても分からない部分もいくつかあったのですが(●●●の部分)、もしおわかりになる方はご一報下さい。でも、コーヒーで乾杯しているのになんで「ティー」(お茶)なのかしら? しかもはじめは「コーヒータイム!」なんていってるのに。ちなみに、われながら力作だと思います(括弧内は雰囲気を表現しています)。

疲れたね〜、今日ほんと
練習はやっぱりこんだけすると……
だって6時からだよ
もう1時、1時でしょ、今?
それじゃあ、寝る前に、え〜、コーヒータイムにしよう!
それだ!
決まったな、これ
決まった、うん
今日は、先生が入れてあげよう
はいはい
あれ、コーヒー……
しかし時間の割に、はかどらなかったなあ
そうやなあ
行くぞー
キンちゃんがのってないから
何を言ってるの
キンちゃんは?
あ、僕薄めね
すり切りいっぱいね? はい、ベーヤンは?
はい、ぼくも
お砂糖は?
お砂糖は二本
ぼくは一本でいいや
あ、間違えた、あっち〜
キンちゃん多いほう
はい
ちょっととってあげて
よっ
はい
熱いよ
入れるよ
いくよん
あ〜こぼれた
ひどい、ひどい
いいから飲んで
こんなもんだろう
え、これぐらいだよね
おいしいでしょう、このコーヒー、でも
まだ飲んでない(笑)
あ、そうか
これブラジルのおうちから送ってきたの(笑)
おい、勝手に架空の人物作るかいな、扇風機のキンちゃん(笑)
何を言ってるの
羽根のような顔して(笑)
どっか飛んでっちゃうみたいじゃない
ねえ朝潮さん(笑)
コンチ矢沢!
急に言うな!(笑)
あ、タバコがもう最後の一本!
あ、きんちゃんの足
よし、これでいってみよう
あのごみ箱に捨てたやつがある
キンちゃんってまたそういうのよく似合うねえ、僕と違って
全く、ドロン矢沢を捕まえてなんてこと言うの
スティーブ堀内だよ
●●●
ナウ〜
〜マウ!
マング
やだねえ、下町の育ちは
えっ?
疲れた
あ、キンちゃん、その指輪は何?
えっ? 何がおかしい?
趣味悪い!(笑)
どうして?
カーテンのリング、それ?
そうだよ、いいじゃない、これかっこいいじゃない
どこがかっこいい?
ねえ
でもベーヤンの鼻輪よりいいでしょ?(笑)
見苦しい、こら、お前たちは!
本当に
鼻輪だって
マタ輪……(ウケない)
またわ〜
●●●さん
おいおい
あははじゃない
やたらと品のない笑い声が充満してるなあ
もうベーヤン眉毛濃いから……(笑)
こういうときは、やっぱ俺がちゃんと整えんといかん
僕の肉体的欠陥をつっこむのは良くないね、これは
これからバンドを長年やっていかねばならないんだから、お互いの欠陥をカヴァーし合って、美しく生きて行かなくちゃいけないんだ
そりゃあそうだと思うよ僕も
でも本当に、ひどい顔してる
カヴァーのしようがない顔
もう寝ようか、そろそろ
それじゃ、最後にコーヒーで乾杯といこうか
そうだね
よし
ハイ、それじゃ、アリスの夜はコーヒーで終わる、と
終わる〜
じゃあ、乾杯!
カチャン
鼻で飲むな(笑)
やめて課長さん(爆笑)
●●●! 獅子舞!
鼻毛の鬼……

その22)スティーヴ・マックイーンとアラン・ドロン好きな二人
工事中

その23)三都物語秘話
 あの、日本的情緒あふれる〈三都物語〉はどうやって生まれたのでしょうか。それには、まず「ヨーロッパ三部作」にまでさかのぼる必要があります。
 チンペイさんは「ヨーロッパ」をイメージしてアルバム制作にとりかかり、曲を持っていきました。そうしたら向こうの人が一言。
「素晴らしい、なんてオリエンタルなんだ!」 しかしチンペイさんは大ショック。ヨーロッパをイメージして作った曲が「オリエンタル」と言われたんですから……。そして、このショックから日本的な<三都物語>は生まれたのです。

その24)アルバム曲は前半がいい?

新説! チンペイさんの名アルバムをみる限り、前半の曲に名曲が多いんです! ここにその例を、具体的な形で挙げてみましょう。

『海を渡る蝶』〈愛〉〈花束〉
『棘』〈レストランの片隅で〉〈流行の女達〉
『抱擁』〈サテンの薔薇〉〈ありふれた黄昏の街にて〉〈22歳〉
『Old Time』〈クラシック〉〈乾杯〉アーバンカウボーイ
『ITAN』〈Lion Heart〉〈君のそばにいる〉
『獅子と薔薇』〈獅子と薔薇〉〈獅子の時代〉〈青い薔薇〉
『伽羅』〈ジョニーは戦場へ行った〉〈祇園祭〉〈老優〉
『エンブレム』〈龍のエンブレム〉〈ハリマウ〉〈憧れのチェン夫人〉

 もちろん例外もありますし、あくまで私個人の意見ですが……。みなさんはどう思われますか? ところが、実はべーやんのほうが顕著なんですね。べーやんのアルバム曲の配曲の特徴は、1曲目か2曲目にシングル曲を持ってくることが非常に多く、後半になってくると息切れしているのが手に取るように分かります(;_;)。しかも、アルバムジャケットは本人かどうかが分からないような写真を使ったり(あの眼鏡をかけているジャケット)、〈君の瞳は10000ボルト〉が収録されているアルバムのくせにタイトルが『あいつが死んだ晩』っていう超ダークなタイトル、ちょっと変ですよねぇ。でも好きなんですけど。


その25)さらばすばるよ
 1999年9月16日、国立天文台ハワイ観測所は星の終末の姿をとらえた大型光学赤外線望遠鏡「すばる」の画像を公開しました。
 恒星は燃え尽きる前に膨張して赤くなってから、今度は収縮して青くなります。すばるはこうした星の最終局面を迎えた「こと座」の環状星雲M57を撮影しました。
 「すばる」という名の天体望遠鏡、そして星の最期を見届ける……、なんとも壮大ではありませんか。「我は行く……」の歌詞と重ね合わせながら新聞記事を読み、感動に浸っていた私でした。

その26)坂崎さんが選んだアリスの曲

 1999年11月3日に発売された、『坂崎幸之助のJ-POPスクール』(東芝EMI、TOCT-24261-2)において、アリスの曲が2曲フィーチャーされました。このCDはアルフィーの坂崎さんが選曲したもので、サブタイトルに「NACK 5 "K's Transmission"」となっており、おそらくラジオか何かで放送したものをまとめたのではないかと思われます。選曲内容は、アリスの曲が<愛の光>と<黒い瞳の少女>です。なかなか渋い路線をついてきますね、坂崎さん(笑)。他の曲は、以下の通りです。興味のある方は、購入された方がいいようですね。もっとも、マニアにとっては当然のことかも知れませんが(謎)。他の曲を見てみると、<別れのサンバ>や<風>など、定番曲に混じって<河>や<シュー>、<四つ葉のクローバー>など、マニアックな選曲が光ります。加川良さんとくれば普通は<教訓1>ですが、説教じみていて嫌だったのでしょうか(笑)、<伝道>になっています。もっとも、こちらも説教臭い(笑)。個人的には、<ホームシック・ブルース>を入れて欲しかったのですが(爆死)。

(Disc 2の曲名のみです)
01. 忘れていた朝/赤い鳥
02. 河/赤い鳥
03. 白い冬/ふきのとう
04. 四つ葉のクローバー/かまやつひろし
05. 黒いカバン/泉谷しげる
06. 義務/泉谷しげる
07. カレーライス/遠藤賢司
08. ケンとメリー/BUZZ
09. 愛の光/アリス
10.
黒い瞳の少女/アリス
11. 風/はしだのりひことシューベルツ
12. シュー/RCサクセション
13. ベイビーもう泣かないで/RCサクセション
14. 腰まで泥まみれ/中川五郎
15. 伝道/加川 良
16. 別れのサンバ/長谷川きよし

その27)「ハンド・イン・ハンド」で健康を取り戻そう!
 私の知り合いのKさんから、「山本正之という人が“ハンド・イン・ハンド”を歌詞で使っているよ」という話を聞きました。早速、CDを借りにレンタル屋さんへ……しかし、マイナーな歌手なのか、置いてありませんでした。何軒かまわって、ようやく借りることに成功しました。後から聞いた話ですが、この方は「燃えよドラゴンズ」や間寛平の「開け!チューリップ」を作っており、またテレビアニメ「ヤッターマン」や「タイムボカン」などの主題歌を作って歌っているとのこと。
 問題の曲のタイトルは、「銀河熱風オンセンガー」、いかにもあやしい名前ですね(笑)。ライナーノーツには、温泉の幟を持った巨大ロボットのイラスト。あやしさはますます増すばかり。おそるおそるプレーヤーにかけてみると、イントロから「ポコポッコン ポッコン ポッコン……」温泉のわき出る様子でしょうか、そして「あ〜、いい湯だな〜」まさしく、「どこに“ハンド・イン・ハンド”がでてくるのだろう」という感じでした。
 問題の歌詞ですが、途中でしゃべりが入ります。聞き取ってみるとこんなことを言っていました。

「私、銀河熱風オンセンガーの敵はただ一つ。温泉治療の名を借りて、歌舞伎町辺りのホステスを草津や湯河原へ誘い出し、湯には入らずゴルフとHに明け暮れる、太りすぎの脂じじいだ! さあみんな、ともに闘おう、さあみんな、“ハンド・イン・ハンド”で健康を取り戻そう、あ〜、今日も私のパートナー、ユワイターのゆうちゃんが呼んでいる、ワオ〜!」

 しばらくは絶句で何も言うことができませんでした(笑)が、よくよく見てみるとこんなところにまでチンペイさんの影響があったんですね。私たちの全く知らないところで、これほどまでに浸透していたとはまさしく驚くに値します。
 マニアックな人には、この山本正之さんのアルバム「山本正之'88」(ワーナー・パイオニア、32XL-258/1988年)は絶対にオススメします(笑)。

その28)おタクの対象にならない(?)チンペイさん

 作家の中島梓は『コミュニケーション不全症候群』(筑摩書房)の中で、おタクを「彼等に取って重要なのはとりつくことであり、とりつかせてくれるものである」とした上で、次のように述べています。

……たとえばそういうおタクたちの「対象」になりやすいのは、アルフィーとオフコースであり、谷村新司やさだまさしやユーミンこと松任谷由実はダメである。ユーミンについては、まあ女性であるからという見方もできるのだが、アルフィーとオフコースと、さだまさしの違いということになると、これはなかなか通と自認する人でもわからないだろうし、それが分かるならばその人はおタクであるからわからない人間の感覚はわからないということになってしまうだろう。いうならば、元祖おタク及びその周辺民族というべきいろいろな種族のおタクたちは、フィクション作品にせよ実在の人間、タレントなどにせよ、またコンピュータ、ゲームにせよ、「第2次的虚構を容認ないし黙認する」要因のあるものだけを契機として選んでいるのであって、それはやはり根元的に、かれらの欠落を埋めてくれるまぼろしの場所を探していたわけであった。

 やはりチンペイさんは、「第2次的虚構を容認ないし黙認する」にはあまりにスケールが大きすぎる人物、ということなのでしょうか。そう考えると、モノマネでチンペイさんがあんな風に些末な部分だけを取り上げられてしまう、というのも大いにうなずけるところですね。偉大すぎる故に、些末な部分の揚げ足しか取ることができない……。それにしても、おタクの対象とならない、ということは私とこれを御覧になっている皆さんはおタクではないということになるんでしょうね(^^;。


その29)「ダンシング谷村」って何物?
 1998年頃だったでしょうか、日本テレビのとある深夜番組を見ていると、何か得体の知れない、チンペイさんのようだけどちょっと違うぞ、という人が出ていました。そのひとはどうやらセミプロらしく、チンペイさんのモノマネをやっていました。その名も「ダンシング谷村」。鼻をテープで上向きにとめて、さらに女の子のアシスタントも何人か同じ格好をさせられていました。アシスタントはやはりテレがあるのか、どうもうまくいかず、タクシーを止めることもままなりません。しかし、ダンシング谷村は違いました。踊りながらタクシーを止めて、しかもぎりぎりまで踊って粘ってから車に乗り込む、このサービス精神! 彼は他にもテリー伊藤のものまねをしていましたが、やはりダンシング谷村を超えることはできませんでした。
 しかし、逆説的ではありますが、このようなモノマネを見るとつくづくチンペイさんの偉大さを感じでしまうのです。え、ただ笑いものにしているだけじゃないかって? そんなことはありません、チンペイさんが偉大すぎるのでこのようなことでしか笑いを取ることができないのです!
 つまり、ダンシング谷村さんのようなモノマネは、チンペイさんの「偉大さの裏返し」なのです。このように考えると、こういったモノマネに目くじらを立てる必要がなくなってくるから不思議なものです。

その30)美空ひばりさんのトリビュートアルバム
 昭和を代表する歌手、美空ひばりさんのトリビュートアルバムに、チンペイさんが<悲しい酒>で挑みました。シャンソン風味の味付けがされたこの曲は、以前からライブでも披露、CD<History>にも収録されています。今回、cobaというアコーディオン奏者の伴奏で歌っています。
 cobaといえば、イタリアのアコーディオンの世界大会で優勝したり、ビョークのバック・ミュージシャンとしても活躍、電子音楽との融合を試みた入りとユニークな活動で知られています。2000年7月19日付けの読売新聞夕刊では、大見出しに「『ひばり』の名曲 谷村新司ら挑戦」とやはりチンペイさんが大々的に紹介されていました。2000年8月2日の読売新聞夕刊でも、チンペイさんの<悲しい酒>が一番上に紹介されていました。さすがです。
 美空ひばりさんのトリビュートアルバムが出たところで、こんな提案をしてみたいと思います。そろそろ、アリスやチンペイさんのトリビュート・アルバムが出てもよいと思うんですが。レコード会社の皆さん、いかがでしょうか。(2000.8.6)

Home│憲法学入門(工事中)│MF Hirosue超近現代史不思議の国のアリス掲示板E-MailLinks